街には音が溢れている

2022年10月9日(日)石橋商店街とその細い路地に佇む古民家・滴塾(てきじゅく)にて、阪急宝塚線ミュージック駅伝MOT!フリンジイベント「みんなのぉと in 石橋商店街」が開催されました。

「みんなのぉと」とはみなさんが暮らしている街、美しい自然などに溢れている音(みんなの音)をノートのように記録していくプロジェクトです。

私たちの身の回りにはさまざまな音や音楽が溢れていますが、それらは生活の一部として特に気にされていないことが現状です。そこで、改めて私たちが生活をしている場所の音や音楽に耳を傾け、「この街には音や音楽がある」ことを再認識してほしいという思いからこの企画を進めていきました。

「みんなのぉと」では、実際に街歩きをしながら音を採集しスピーカーでその音を聴く、サウンドマップ(=その場所でどんな音が聞こえるのかを地図に表したもの)を作成する2種類のワークショップを行いました。

会場である石橋商店街は阪急宝塚本線・箕面線の石橋阪大前駅西口を起点に3つの通り(サンロード、阪大下通り、赤い橋通り)で構成されている商店街です。この場所には一体どんな音が溢れているのでしょうか。さまざまな商店が立ち並び、利用者が多く「みんな」に愛されている商店街で音を探していきます。

当日の天気はあいにくの雨でしたが、雨も街の音のひとつ、ノイズとしてイベントを実施することができました。

このイベントは前半と後半のプログラムで構成されており、前半は街歩きとレコーディングした音を再生し聞こえてきた音をメモに書き出すワークショップを行いました。人の足音、多言語による話し声、食器がぶつかる音、鉄板で焼く音など、普段聞き慣れてしまっている商店街ならではの音を意識して聞き取ることができました。また、雨だけでもアーケードに落ちる音、傘に落ちる音、地面に滴り落ちる音、水路へと流れる音など場所によっても聞こえ方に違いがありました。

後半はオリジナルのサウンドマップを作成するワークショップを行いました。参加者が実際に街へ出て、それぞれ選んだ地点でレコーディングしました。  

  >> サウンドマップはコチラ(※Googleマップへ飛びます)

2022年10月9日の雨の日という条件、この日限定のサウンドマップが出来上がりました。日にち、時間帯、天候などの条件によってまったく別の音が集まることがサウンドマップの面白い点のひとつです。
みなさんもこのマップ片手に耳を澄ませながら街散策をしてみると、新たな発見があるかもしれません。

(執筆:船積悠雅)