ロビー・コンサート「トロンボーン・アンサンブル」川西市みつなかホール

 川西市みつなかホールは阪急川西能勢口駅から徒歩五分の場所にある。阪急宝塚線の高架近くにあるため、仮に目的地から逆の方向に5分間歩いてしまったとしても反対側に10分ほど歩けば辿り着ける。
 10月末まではメインホールが改装中ということで、ロビーやスタジオ、会議室などの付帯施設のみの営業だった。

 この公演ではハイドンやゴフ・リチャーズといった有名作曲家の作品をはじめ、童謡や往年のヒット曲をモチーフにした作品、本公演の演奏を担当したルミエールトロンボーンカルテットの一員である田中裕香さんのオリジナル作品が披露された。
 終演後には改装後のホールを一足先に見学し、天井を中心とした今回の修繕において変わった部分を実際に確認できる時間も設けられた。
 コロナ禍の公演ということで、知っている曲を一緒に口ずさんだり演奏に対しての反応を表情で送ったりするのが出来ないのは残念だったが、お客さんの要望によるトロンボーンの構造解説や数分おきに通り抜ける阪急電車など、普段のホール公演とはまた趣きの異なった穏やかな空気感が特に印象に残っている。

(執筆:坂岡 優)